たかくんの成長

大学1年生、たかくんの成長を綴ります。学習記録や学生生活に関することが多いと思われます。

モチベーションについての様々な理論・考え方をまとめてみた

モチベーションについて。簡単なビジネス書などで軽くモチベーションについての考え方に触れたことはあったけれど,カッチリとした理論に触れたことはなかったので,ここいらでまとめてみたのだった。
モチベーションはすべての行動の源泉なので,自分のモチベーションに対してどう向き合えるかということは,人生においてとっても大事なこと。

願わくば自分のモチベーションを巧みにコントロール出来るようになりたい。

 

この記事では,古典的なマズローの欲求階層理論から,現代的なモチベーションに関する理論をまとめてみる。

理論というのは抽象的なモノになるので,そこからいかに自分の行動規範を取り出せるか,というところだと思う。自分の意識・行動にこういった理論を上手に取り込んで,モチベーションをコントロールしていけたらいいね。

 

 

欲求階層理論 (Maslow's hierarchy of needs)

一番有名だと思われる,心理学者マズローによる理論。マズローは,人間の欲求を五段階の次元に分けて考えた。

  • 生理的欲求 (低次元)
  • 安全欲求     ↓
  • 社会的・愛の欲求
  • 尊厳欲求     ↓
  • 自己実現欲求(高次元)

さらに,マズローは次のような仮定をすることで,人間心理を説明しようと試みた。

  • 欲求には,次元に応じて重要度が存在する
  • 低次元の欲求が満足されると,上の次元の欲求が増す
  • 最高次の欲求(自己実現)は,いつまでも満足されない

すなわち,睡眠や食事が十分に取れていて,身の安全も確保されていて,社会的にも立場があってはじめて他者に認められたいといった欲求が湧いてきたりするだろう。というような理論。

とても正しい理論のように思えるが,あいまいなところも多くある。そのあいまさを補おうとして,様々なモチベーション理論が考えだされていく。

 

ERG理論(ERG Theory)

ERG理論は,アルダーファという心理学者が,マズローの理論にさらなる解釈を加えたもの。この理論では,人間の欲求を生存・関係・成長の3つに分けて考察する。それぞれの英語の頭文字をとってERGという名前になっている。

  • 生存欲求(低次元)
  • 関係欲求
  • 成長欲求(高次元)

さらに,次のような仮定を加える。

  • 欲求には,次元に応じて重要度が存在する
  • 低次元の欲求が満足されると,上の次元の欲求が増す
  • 最高次の欲求(自己実現)は,いつまでも満足されない
  • 各次元の欲求は,同時に存在し得る
  • 高次元の満足度が低下すると,低次元の欲求が増加する

はじめの3つの仮定は,マズローの理論と同じものであるが,そこに下の2つの仮定を加えている。

すなわち,睡眠や食事が十分に取れていなかったとしても,人と関係を持ちたい,成長したいなどの欲求が同時に存在できるということ。成長したいという欲求が満足されなくなると,食べ物や睡眠に欲求が向かったりするということ,である。

 

マクレランドの欲求理論(Need Theory)

心理学者マクレランドにより提唱された,仕事をする人間の心理にフォーカスを当てたモチベーション理論。この理論では,欲求を達成・権力・親和の3つに分けて考察する。

  • 達成欲求
  • 権力欲求
  • 親和欲求

ここでは,次元間に低次元・高次元といった概念はない。マクレランドは,実験から以下のような考察をした。

  • 達成欲求の強い人間は,適切なフィードバックがあり,中程度のリスクがある仕事を好んで行う。マネージャーのような立場にはあまり向いていない。
  • 権力欲求の強い人間は,他者をコントロールすることを好み,成果よりも地位や信頼を得ることを好む。マネージャーに向いている。
  • 親和欲求の強い人間は,他者との親密な関わり合いを好む。心理的な緊張に,一人では耐えられない傾向がある。比較的マネージャーに向いている。
  • 達成欲求は,研修や教育によって高めることができる。

マクレランドの理論は,上の二つの理論に比べてより具体的・実践的であり,現実世界に応用して考えることが出来る。

この理論から,達成欲求の強い人間は,いわゆるエンジニアのような仕事に,権力欲求や親和欲求が強い人間は,人を束ねるマネージャーのような役割に向いていると言える。

 

公平理論(Equity Theory)

アダムスが提唱した,人間の組織に対する行動における心理を公平性の観点から考察する理論。この理論では,人間の,組織に対するあらゆる貢献(努力・時間など)を投入量,組織からの見返り(賃金など)を報酬,と定義して,投入量と報酬の比率を考える。

この上で,以下の仮定を考えた。

  • 他者の投入量と報酬の比率を認知し,自分の方が比率が悪いと感じた時に,それを不公平と認識する
  • 不公平の認知が大きければ大きいほど,モチベーションが増加する

さらに,この議論の中では,不公平さを生み出す要因として

  • 性別
  • 在籍年数
  • 地位・階級
  • 学歴

などの要素がとりあげられ,分析されている。すなわち,不公平感がモチベーションの源になりうるよ,という理論。

 

期待理論(Expectancy Theory) 

期待理論は,人間が行動を行う前には合理的な計算を行うということを前提として,個人のモチベーションを保つためには以下の仮定が成立するという理論。

  • (努力)個人の努力が成果に結びつく
  • (成果)成果が何らかの報酬をもたらす
  • (報酬)報酬が自分の目的・要求に合致している

その上で,人間のモチベーションの強さは,これら3つの要素の掛け算で表されるという。

すなわち,

(努力が成果にどれだけ結びつくか?)×(成果がどれだけの報酬をもたらすか?)×(報酬は自分の目的・要求にどれだけ合致しているか?)=モチベーションの強さ

という風に考えるわけだ。ここから,現実の仕事に関して非常に示唆的な次の3つの内容を導き出すことができる。

  1. 多くの努力をしても,それが必ずしも成果に結びつくとは限らない。
  2. 成果がいかに大きくても,それが必ずしも報酬に結びつくとは限らない。
  3. 報酬がどんなに多くても,それが必ずしも個人のモチベーションに繋がるとは限らない。

高いモチベーションを生み出すためには,各々の要素が自分の中でどれくらいの値をとっているかを詳しく分析する必要がある。

 

最近話題を集めたホンダの,社内でモノづくりをする・エンジニア的要素が求められていないという要素は,期待理論における1つ目の,個人の努力が成果にどれだけ結びつくかと関連づけて考えることができる。

モノづくりをしたいという情熱・努力が社内の成果に噛み合わない環境では,仕事に対する高いモチベーションが生まれないということだろう。

 

まとめ

いくつかのモチベーションに関する理論をまとめてみた。

重要なのは,日常にどれだけこういった考え方を持ち込んで実行できるかというところだと思うので,理論の知識だけにとどまらず,行動へと昇華させていこう。